株式会社グリッド(本社:東京都港区、代表取締役:曽我部完、以下「グリッド」)は、三菱ガス化学株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:伊佐早 禎則、以下「三菱ガス化学」)向けに、AIを活用した「メタノール輸送外航船配船計画最適化システム」を開発し、2025年6月より三菱ガス化学にて本格運用を開始したことをお知らせいたします。

本システムは、属人化していた配船計画業務をAIによって自動化し、従来は担当者が長時間を費やしていた業務を夜間の自動計算で完了可能にしました。さらに、単なるコスト削減にとどまらず、「どこに・どれだけ売るか」に基づいて収益の最大化を図ることが期待されています。

AIシステム開発と導入による効果

【システム開発の背景】

三菱ガス化学は、アジア、中東、カリブ海など多地域からメタノールを調達し、日本国内およびアジア、EU、北米地域の顧客へ供給するグローバルな物流ネットワークを構築しています。

外航船によるメタノール輸送は、積地・揚地の在庫、港湾制約、契約条件、顧客希望納期など、多岐にわたる制約条件が絡み合い、配船計画の難易度が非常に高い領域です。 従来は経験豊富な担当者が計画を作成していましたが、計画作成に要する時間、業務負荷の高さ、担当者の知識と経験に依存することでの属人化などが課題となっていました。

【外航船配船計画最適化システムの特長】

人には困難な複雑な計画を、AIが自動で立案

本システムは、各船舶の運航状況や運航コスト、在庫状況など様々な要素が日々変化することを踏まえて最適な計画を導き出します。

従来これらの計画は、熟練の担当者が変化する環境に対応するために長時間を費やしていたところ、本システムの導入でAIによる夜間の自動計算および計画立案が可能となり、担当者は計画策定以外の業務にも専念できるようになりました。

コスト削減と同時に、売上・収益の最大化も実現

本システムは各顧客との取引条件もインプットすることで、配船の変更で収益がどのように変わるのかもシミュレーションすることができ、コスト削減に加えて収益の増加も見込めるようになりました。

人による計画と比較して、大幅な損益改善効果が示されました。

グリッドは今後も、最適化技術を活用し、複雑なサプライチェーンの高度化と企業の価値創造に貢献してまいります。

<三菱ガス化学株式会社>

代表者 :取締役社長 伊佐早 禎則

本社 :東京都千代田区

事業内容 :メタノール、過酸化水素、キシレン、電子材料、エンジニアリングプラス

チックス、各種工業薬品、農医薬品、脱酸素剤「エージレス®」などの開

発・製造・加工及び販売

WEBサイト:https://www.mgc.co.jp/