株式会社グリッド(代表取締役社長:曽我部完、本社:東京都港区、以下「グリッド」)は、AIによる電力系統運用支援システム「ReNom Power」を北海道電力ネットワーク株式会社(取締役社長 社長執行役員:細野一広、本社:北海道札幌市、以下「ほくでんネットワーク」)向けに開発・提供し、週間需給計画策定支援機能が2025年11月より、優先給電指令支援機能が2026年3月より、それぞれ本番運用を開始されましたのでお知らせいたします。

開発の背景

北海道エリアでは、再生可能エネルギーの導入拡大や制度対応の複雑化により、電力系統の運用業務が高度化・複雑化しています。

このうち、週間需給計画は、エリアの想定需要や各調整電源特有の運転条件など、様々な変動要因を踏まえ、適切なエリア予備率および調整力を確保可能か確認するために策定する必要があります。

また、優先給電指令業務は、エリアの想定需要に対して発電量が過剰となる場合に、火力発電所の出力抑制、揚水式水力発電所の揚水運転、地域間連系線の活用、バイオマス発電所の出力抑制、再生可能エネルギーの出力抑制を検討する業務です。

いずれの業務も、作業負荷の増加、業務の属人化などが課題となっていました。

「ReNom Power」各機能の概要と導入効果

・週間需給計画策定支援機能

需要・再エネ出力・地域間連系線潮流・調整電源の運転条件などをもとに、適切なエリア予備率および調整力を確保しつつ、週間需給計画を自動で策定。調整電源の起動・停止パターン、起動コスト、水位制約なども計算条件に取り込み、週全体を見据えた計画立案を支援します。

複数システムを横断して行っていた繰り返し計算を、最適化技術により効率化することで作業時間を大幅に削減。さらに計画策定プロセスの標準化による属人化の解消に加え、調整力コストの削減にも寄与しています。

・優先給電指令支援機能

設備データ・需要予測データ・再エネ予測データをもとに、出力抑制が必要な発電所とその抑制規模・時間帯、並びに再生可能エネルギー抑制量・時間帯を自動計算し、オペレーターの判断を支援します。

優先給電指令に係る業務対応を3名/日から1名/日に省力化し、自動計算による業務負担軽減や属人化の解消も実現しました。

今後、運用を通じた機能改善に加え、翌々日・翌日需給計画や当日の需給計画見直しへの展開、入出力データの自動連携など、需給運用業務のさらなる高度化に取り組んでまいります。