株式会社グリッド(代表取締役社長:曽我部完、本社:東京都港区、以下「グリッド」)は、電力会社向け業務支援システム「ReNom Power」に、LLM(大規模言語モデル)を活用し、エンドユーザーに対して最適化計算のエラー原因をわかりやすく提示する新機能を搭載しました。
「ReNom Power」は、電力会社の計画・運用業務をAIや数理最適化などの技術で支援するシステムです。数理最適化では、設備の運転条件など、さまざまな制約条件を考慮して計画を作成します。しかし、入力データと制約条件などの間に矛盾がある場合、計算結果を得られないことがあります。従来、こうしたエラーが発生した際には、英語表記および専門的な数式情報から原因を読み解く必要があり、エンドユーザーだけでは対応が難しく、開発者であるグリッドへの問い合わせが発生するケースが多くあり、時間的制約のある業務の中でエンドユーザーの負担となっていました。
今回のアップデートでは、計算エラーに関連する数式情報や入力データ、制約条件などをもとにLLMがエラーの原因や確認すべき箇所を、エンドユーザーにもわかりやすい日本語で説明する機能を搭載しました。例えば、「X時のYY発電所について、制約条件Aと入力データBの間に矛盾があります。入力データBのZ項目をご確認ください。」といった形で、エラーの原因や具体的なデータの修正箇所を提示します。
これにより、エンドユーザーでもエラー原因の把握が容易になり、入力データや設定条件の見直しを進めることが可能になりました。
本機能は、北海道電力ネットワーク株式会社および九州電力株式会社の「ReNom Power」において、既に運用を開始しています。導入先のエンドユーザーからは、エラー対応の負担が軽減され、エラー発生から解消までの時間も、体感では従来の数時間から数十分に短縮されたとの声も寄せられています。グリッドへの問い合わせ件数も導入前と比べて減少し、開発者の問い合わせ対応負担の軽減にもつながっています。
グリッドは今後も「ReNom Power」の機能改善を通じて、電力会社の計画・運用業務のさらなる高度化と効率化を支援してまいります。
